「TradingViewのアラートをLINEに飛ばしたいのに、前に調べた方法が使えなくなった——」

それもそのはず。LINE Notifyは2025年3月31日に完全終了しました。ネット上に残っている「LINE Notifyを使う方法」の記事は、現在すべて使えない情報です。

2026年の正しい方法は、LINE Messaging API + Google Apps Script(GAS)の組み合わせです。難しそうに聞こえますが、コードはコピペするだけ。約10分・追加費用ゼロ(TradingViewの有料プラン代のみ)で構築できます。

✅ この記事でわかること

  • LINE Notifyの代わりに使う「LINE Messaging API」とは何か
  • GASを使った中継サーバーの作り方(コードはコピペOK)
  • TradingViewのWebhookアラートの設定手順
  • うまくいかないときのトラブルシューティング

⚠️ 必要な環境

  • TradingView Plusプラン以上(Webhook機能が使えるプラン)
  • Googleアカウント(GAS用・無料)
  • LINEアカウント(Messaging API用・無料)

LINE NotifyとMessaging APIの違い

まず、なぜ以前の方法が使えなくなったのかを整理します。

比較項目 LINE Notify(終了済み) LINE Messaging API(現在)
サービス状況 ❌ 2025年3月31日終了 ✅ 利用可能
設定の手間 トークン1つだけ・簡単 Token+UserID・やや多め
中継サーバー 不要 必要(GASで無料対応)
費用 無料(終了) 月500通まで無料

Messaging APIは設定が少し増えましたが、GASを使えばサーバーを用意する必要はなく、費用は発生しません(月500通は個人利用では十分すぎる上限です)。

全体の仕組みを理解する

実際の設定を始める前に、全体の流れを把握しておきましょう。

🔄 データの流れ

📈 TradingView でアラートが発火
↓ HTTPS POST(Webhook)
⚙️ Google Apps Script(GAS)— 無料・サーバー不要
↓ LINE Messaging API を呼び出し
📱 自分のLINEアカウントに通知が届く

TradingViewは直接LINEに通知を送れないため、GASが「仲介役」として動作します。GASはGoogleのサービスなので、サーバーを自分で用意する必要がなく、維持費もかかりません。

Webhook機能が使えるTradingViewプラン

WebhookはPlusプラン以上の機能です。無料プランでは使えません。

プラン 月額(年払い) アラート数 Webhook
無料・Essential $0〜$12.95 1〜5個 ❌ 不可
Plus ← 最低ライン $24.95 15個 ✅ 可
Premium $49.95 30個 ✅ 可
Ultimate $99.95 100個 ✅ 可

個人トレーダーにはPlusプランで十分です。15個のアラートとWebhook機能があれば、監視したい銘柄の主要シグナルはすべてカバーできます。

Step 1:LINE Messaging APIを設定する

LINE Developersでチャネルを作成する

  1. LINE Developers Console にアクセス
    通常のLINEアカウントでログインします。

  2. プロバイダーを作成
    「プロバイダーを作成」をクリックし、名前を入力します(例:「TradingView通知」)。

  3. チャネルを作成 → 「Messaging API」を選択
    「チャネルを作成」→「Messaging API」を選択。チャネル名・説明を入力して作成します。

Channel Access Tokenを取得する

  1. 作成したチャネルの 「Messaging API設定」タブ を開く
  2. 画面の最下部「チャネルアクセストークン(長期)」の 「発行」ボタン をクリック
  3. 表示された長い文字列をコピーし、メモ帳等に保存する

⚠️ Channel Access Tokenの取り扱い

このトークンは他人に見せないでください。GitHubや公開ページへの掲載は厳禁です。漏れた場合は「再発行」ボタンで無効化できます。

自分のUser IDを確認する

  1. 「チャネル基本設定」タブ を開く
  2. 画面の最下部に 「あなたのユーザーID」Uから始まる文字列)が表示されている
  3. この文字列をコピーしてメモ帳に保存する

🚨 ここを忘れると通知が届かない!

Messaging API設定タブに QRコード が表示されています。このQRコードをスマホのLINEアプリで読み取り、自分自身の公式アカウントを友だち追加してください。これをしないとPush通知が届きません。

Step 2:Google Apps Scriptで中継役を作る

GASエディタを開く

  1. Google Drive にアクセス
  2. 左上「+ 新規」→「その他」→「Google Apps Script」をクリック
  3. プロジェクト名を「TradingView LINE通知」等に変更(任意)

コードを貼り付ける

エディタに最初から書かれているコードをすべて削除し、以下をコピー&ペーストします。

// ============================================================
// TradingView → LINE 通知スクリプト
// Step1で取得した値を下の2行に書き換えてください
// ============================================================
const TOKEN   = 'ここにChannel Access Tokenを貼り付ける';
const USER_ID = 'ここにUser IDを貼り付ける(Uから始まる文字列)';

/**
 * TradingViewからのWebhookを受け取る関数
 * GASをWebアプリとして公開すると自動で呼び出される
 */
function doPost(e) {
  try {
    const message = e.postData.contents; // アラートのメッセージテキスト
    sendLine(message);
  } catch (err) {
    console.error('エラー:', err);
  }
  // TradingViewは3秒以内にレスポンスを要求するため必ず返す
  return ContentService
    .createTextOutput(JSON.stringify({ status: 'ok' }))
    .setMimeType(ContentService.MimeType.JSON);
}

/**
 * LINE Messaging APIでメッセージを送信する関数
 */
function sendLine(text) {
  UrlFetchApp.fetch('https://api.line.me/v2/bot/message/push', {
    method: 'post',
    contentType: 'application/json',
    headers: { Authorization: 'Bearer ' + TOKEN },
    payload: JSON.stringify({
      to: USER_ID,
      messages: [{ type: 'text', text: text }]
    }),
    muteHttpExceptions: true
  });
}

/**
 * 動作テスト用:最初にこれを実行してLINEに届くか確認する
 * 上のメニューから「testSend」を選択して▶実行ボタンを押す
 */
function testSend() {
  sendLine('✅ GASテスト通知\nTradingView LINE連携の準備完了!');
}

💡 書き換えるのは最初の2行だけ

'ここにChannel Access Tokenを貼り付ける' → Step1で取得したToken文字列
'ここにUser IDを貼り付ける(Uから始まる文字列)' → Step1で確認したUser ID

まず動作テストをする

  1. エディタ上部の関数選択プルダウンで 「testSend」 を選択
  2. ▶ 実行ボタンをクリック
  3. 初回は権限承認ダイアログが出るので「許可」をクリック
  4. スマホのLINEに「✅ GASテスト通知」が届けばStep 2は完了

GASをWebアプリとしてデプロイする

  1. エディタ右上の 「デプロイ」→「新しいデプロイ」 をクリック
  2. 左の歯車アイコン → 種類として 「ウェブアプリ」 を選択
  3. 以下の通り設定する:
    • 次のユーザーとして実行:自分
    • アクセスできるユーザー:全員(TradingViewからのリクエストを受け取るために必須)
  4. 「デプロイ」をクリック → Googleアカウントの権限を承認
  5. 表示された WebアプリURLhttps://script.google.com/macros/s/.../exec)をコピーして保存

⚠️ コード修正後の再デプロイ方法

コードを修正したあと「新しいデプロイ」をするとURLが変わってしまいます。修正後は 「デプロイを管理」→ 鉛筆アイコン(編集)→ バージョン:新バージョン → デプロイ の手順で更新してください。URLはそのまま維持されます。

Step 3:TradingViewにWebhookを登録する

アラートの作成手順

  1. TradingViewのチャートでベルアイコンをクリック
    「アラートの作成」ダイアログが開きます。

  2. アラート条件を設定する
    例:「BTC/USDT が 100,000 ドルを超えたとき」など、通知したい条件を設定します。

  3. 「通知」または「アクション」タブを開く
    「Webhook URL」の欄に、Step 2でコピーした GASのWebアプリURL を貼り付けます。

  4. メッセージ欄に通知文を書く
    プレースホルダーを使って、LINEに届くメッセージの内容を自由に設定できます。

  5. 「作成」ボタンをクリックして完成

おすすめ通知メッセージの書き方

メッセージ欄に以下のように入力するとLINEに読みやすい形で届きます:

🔔 アラート発火!
銘柄: {{ticker}}
価格: ${{close}}
足種: {{interval}}
時刻: {{timenow}}

使えるプレースホルダー一覧

プレースホルダー 内容 表示例
{{ticker}} 銘柄名 BTCUSDT
{{close}} 現在の終値 103500.25
{{high}} / {{low}} 高値 / 安値 104000 / 102000
{{volume}} 出来高 12345.67
{{interval}} 時間足 1h / 4h / 1D
{{exchange}} 取引所名 BINANCE
{{timenow}} アラート発火時刻 2026-05-10T09:30:00Z

動作確認:アラートを手動テストする

設定が完了したら実際にアラートが届くか確認します。

  1. 作成したアラートの一覧から 「▶ 今すぐアラートをトリガー」(またはテスト通知ボタン)をクリック
  2. 数秒後に スマホのLINEにメッセージが届けば設定完了
  3. 届かない場合は下のトラブルシューティングを確認してください

✅ 設定完了!所要時間の目安

  • Step 1(LINE設定):約10分
  • Step 2(GAS設定):約10分
  • Step 3(TradingView設定):約5分
  • 合計:約25〜30分

うまくいかないときのトラブルシューティング

症状 原因 対処法
testSendでもLINEに届かない 公式アカウントを友だち追加していない LINE DevelopersのQRコードをLINEで読み取り友だち追加する
GASの実行がエラーになる TokenまたはUser IDが間違っている TokenはMessaging API設定タブ、User IDはU…で始まる文字列かを再確認
TradingViewでWebhookが設定できない プランがEssential以下 TradingViewをPlusプラン以上にアップグレードする
アラートは発火するがLINEに届かない GASのURLが古いバージョンのまま 「デプロイを管理」→編集→「新バージョン」で再デプロイする
コード修正後に変化がない 旧バージョンのままデプロイされている 「新しいデプロイ」ではなく「デプロイを管理→編集→新バージョン」で更新する
Webhookは届くがメッセージが空 TradingViewのメッセージ欄が空のまま アラート編集→メッセージ欄にプレースホルダー付きのテキストを入力する

よくある質問

Q. 月500通を超えたらどうなりますか?

500通を超えると有料になります(超過分は3円/通)。個人のトレード用アラートであれば月500通は余裕で収まります。例えば1日10回アラートが発火しても月300通です。超過が心配な場合はLINE Official Accountマネージャーで送信数を確認できます。

Q. 複数のアラートで別々のメッセージを送れますか?

はい。TradingViewのアラートごとに「メッセージ」欄の内容が変えられます。例えばBTCのアラートでは「🟠 BTC {{close}}」、ETHでは「🔵 ETH {{close}}」のように書けば、LINEで銘柄を判別できます。GASのコードは1つで全アラートに対応しています。

Q. TradingViewのスマホアプリからでも設定できますか?

Webhook URLの入力はPCブラウザ版のTradingViewでの操作を推奨します。スマホアプリではWebhookの設定項目が表示されない場合があります。アラート条件の設定自体はアプリでもできます。

Q. GASのURLが変わることはありますか?

「デプロイを管理→編集→新バージョン」の手順で更新した場合はURLは変わりません。ただし「新しいデプロイ」を追加作成するとURLが変わります。コード修正時は必ず「デプロイを管理」から更新してください。

Q. Pine Scriptで書いたオリジナルインジケーターにも使えますか?

はい。Pine Scriptで alertcondition() 関数を使ってアラート条件を定義すれば、通常のアラートと同様にWebhookが使えます。オリジナルシグナルをそのままLINEに飛ばすことができます。Pine Scriptでのアラート実装についてはTradingView×Claude Code完全ガイドも参考にしてください。

まとめ:LINE Notify終了後の正しい設定方法

2026年現在、TradingViewのアラートをLINEに通知する正しい方法は LINE Messaging API + Google Apps Script の組み合わせです。

  • LINE Notifyは2025年3月31日に終了 → 旧来の方法はすべて使えない
  • 新しい方法はコードをコピペするだけ → 約10分で構築完了
  • GAS・LINE Messaging APIはいずれも無料 → 追加費用ゼロ(TradingView Plus代のみ)

一度設定してしまえば、あとはTradingViewでアラートを作るたびにWebhook URLを貼り付けるだけです。相場が動いたタイミングを逃さず、スマホのLINEでリアルタイムに把握しましょう。

⚠️ 免責事項

本記事はTradingViewのアラート機能の設定方法を解説する情報提供を目的としています。アラートは投資助言ではありません。取引はすべて自己責任でご判断ください。